荒木源

オケ老人!

平均年齢おそらく世界最高齢のアマ・オーケストラ「梅が岡交響楽団」(略称・梅響)に、高校教師・中島は間違えて入団してしまう。

彼は、演奏も覚束ない 「オケ老人」たちのなかで勿論一番若く、力も備わっていると目され、指揮者になってくれと皆から懇願される。

その後、彼が門を叩きたかった同じ町にある人 気アマオケ「梅が岡フィルハーモニー」(略称・梅フィル)との確執、梅フィルの怜悧で、完璧主義のコンマス・大沢が熱望するロシアの人気指揮者ゴルゴンス キーの来日騒動などを経て、日本・ロシアの国家機密の情報漏洩にまで話は大きく展開していくが―。

オケ老人! (小学館文庫)
オケ老人! (小学館文庫)荒木 源

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参考レビュー

オケ老人万歳

主人公の一人である数学教師は,その後結婚できたのでしょうか。かつてちょっと楽器をかじったことのある数学教師が,ひょんなことから間違って「お年寄り」のオーケストラに入ることになって様々な事件に巻き込まれます。だがそれは何のためなのか・・・・。一方,日本人でありながら,ロシアの産業スパイとして生きている人物が,どういうわけか,ちょっとしたトラブルから,老人のオーケストラに引きずり込まれていきます。

読み終えて,改めてタイトルをみて,「オーケー老人」か「心にとめてオケ老人」としてみたくなりました。客観的にみていいものでなければならないと考えていた。客観的によくなければ,と思うのは勝ち負けを持ちこんでいるからだ。しかしぼくはもっと大きな楽しみを梅響(オケ老人?)で知った」。誰にでも,どこででも通用しなければいけない。

誰それより上手い。「かつてのぼくは,個人的な事情というものを軽蔑していたように思う。下手だ。一瞬「オ」を「ボ」と読んでしまいそうなタイトルですが,読み終えてみると,実にすがすがしい印象を与えてくれた本でした。そして,まるで「オケ老人」の導きの糸にまねきよせられるようしして,演奏会の劇的なクライマックスを迎えます。

効率や利益のみを追求するなら,「オケ老人」に出番はありません。続編をぜひ読んでみたくなりました。しかし,この小説では,そうした競争原理から見放された「オケ老人」たちが,様々な人とのアンサンブルによって,「生きる喜び」を創りだしているようです。教え子の恋の行方は,どうなったのでしょうか。数学教師は言います。

おもしろい!

総合的にみては、読んで損はないと思うし、他の作品もぜひ読んでみたいと思えた。

30代半ばの高校の男性数学教師がとんだ勘違いから高齢者だけのオーケストラに入団することになったことからさまざまな事に巻き込まれるが、大人として成長していく様子が楽しい。

笑いあり、涙あり、サスペンスありで楽しめるが、こんな偶然ってなかなかありえないというような無理やり感が若干ある。