原宏一

ヤッさん

誰が呼んだか“銀座のヤス”。親しみ込めて“ヤッさん”。築地市場と一流料理店を走って回り、頼られる謎の男。自分がなぜ宿無しかは語らないが、驚きの舌 と食の知識を持つ。

新米ホームレスのタカオは、ひょんなことからヤッさんに弟子入りして、「驚愕のグルメ生活」を味わうことに。市場も銀座も、最高に旨く て、人情はあったかくて、さっぱりと気持ちがいい。だが、誇りを持って働く現場には事件も起こる。

ヤッさん&タカオの名コンビが、今日も走る。

ヤッさん (双葉文庫)
ヤッさん (双葉文庫)原 宏一

双葉社 2012-10-11
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参考レビュー

「ヤッさん」…って!!

「食べること」「食べさせること」のどちらにも共通する理念が、読んでいて伝わってくる。ヤッさんの弟子になった「タカオ」。空腹の時に読むと、お腹がグーグーなるかもしれない。ヤッさんと行動を供にするうちに、ヤッさんの生き方に惹かれたり、様々な出会いを通して、タカオも成長していく。ただ、それだけじゃない。

シンプルな題名だが、奥の深い人物「ヤッさん」。しかし、常に身支度を整え、日課である(運動)を欠かさない。知ってはいたが、図書館利用は慣れると楽だし、本の種類も豊富だ。「ヤッさん」は、ホームレス。

それにしても、「ヤッさん」って!!どれだけシンプルなんだ…。そして、飲食に携わる職人顔負けの「味覚」と「食の知識」を持っている。そんな理由で、最近は本(小説)を買うことは無かった。

飲食店で一度でも働いたことがあれば、考えさせられる場面もあるだろう。「本の売り上げが低迷している」と、ニュースで聞いた。でも、「たまには買って読んでみようかな」と本屋に寄ったのが、「ヤッさん」との出会いだった。それに、部屋に荷物を増やしたくない。

清々しいお話

まあ設定云々のことはあまり細かくは申しませんが、実際にこれはこれで”あり”なんだなあと思います。雑誌レビューをみて興味を持ち購入してみました。

様々な料理ネタも登場し、イメージしやすい文章となっています。ホームレスという視点で展開するお話ですが、いろんな切り口があるんだなと感心しきり。

最初から最後まで一気に読めましたが、なるほどなあという感じです。読み進めていく内にヤッさんはホームレスだという設定もつい忘れてしまいそうな感じ。