石川結貴

小さな花が咲いた日

きょうは、雨に打たれても、きっと、あしたはやってくる。人生の思わぬ場所に咲く、小さな花のような物語。

小さな花が咲いた日小さな花が咲いた日
石川 結貴

ルポ - 子どもの無縁社会 (中公新書ラクレ) 心の強い子どもを育てる  ネット時代の親子関係 「私」を失くす母親たち―ぶつかりあう心の行方 誰か助けて 止まらない児童虐待 (リーダーズノート新書) 愛されなかった私たちが愛を知るまで―傷ついた子ども時代を乗り越え生きる若者たち

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参考レビュー

他人を大切にしたくなる一冊

おじさん、若者、おばあちゃん、独身女性、そして主婦と様々な人の視点から書かれたストーリーは、自分の周りにいるどんなに憎ったらしい人にもその人の人生があるのだ、と当たり前のことに気付かせてくれます。

一編一編が10ページほどの長さで、リズムよく流れていくストーリーで読みやすく、最後にほんわかとした暖かいものを心に残してくれました。

以前に石川結貴さんの「結婚してから」という小説を読んでいたので、またノンフィクションではない石川ワールドへのめりこんでみようと手に取りました。

読み終えた後、他人に優しく接することができるような気にさせてくれる一冊です。

勇気づけられました

小さな12の物語は市井の人々を見る著者の暖かな視線に溢れています。ごくありふれた人生にこそある、悲哀や小さな希望を著者が愛しむように丹精込めた物語です。特に「六畳間」には泣けました。

大仰に著すよりも日常を淡々と著すからこそ胸に染みてくるものがあります。

前書きに「いつもわたしを勇気づけてくれたのはごくありふれた暮らしの中で悪戦苦闘している同時代の人々でした。ごくありふれたどこにでもいそうな人々の小さな小さな物語。」とあります。

平凡な人生に起こるちょっとした心のさざなみから人生に荒れ狂う嵐まで、一つ一つを丁寧に掬い濾過していく。何気ない日常が切り取られ、その人物の心情が手に取るように描き出されていきます。