門倉洋子

甘い傷口

愛が燃え尽きるのを、恐れた過去がありますか?その愛は、触れるものすべてを少しだけ傷つけ、そして強くした。行き場のない魂の叫びがストリートにこだまする、ボヘミアン・ラブ・ストーリー。

甘い傷口甘い傷口
門倉 洋子


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参考レビュー

世界が一番輝いていた70年代の舞台が素晴らしい

気がつくと必ずどちらかの人物に感情移入しているんだと気づく時、この作品に私も心酔しているんだと気がつきました。まるで映画みたいだった。

ヨンジェ、チャーリー(河村)スティファニー国籍も人種も様々な登場人物のキャラクター性がはっきりと住み分けが出来ていて、それがこの作品の緩急のあるテンポに織り交ぜられて食い入るように読むことが出来ました。

どこにも行かなかったお盆休みでしたが、これを読んでいる間は、勝手に自分がサンフランシスコの市内、中華街、怪しげな地下のラウンジバーにいる錯覚に落ちていました街の情景とその街に吹く「風」を曲名をだして記述されることで、読み手の私には2重構造で門倉氏の世界観を一層感じる事が出来ました。

本当に楽しかった。

アメリカの場末の情緒や暗部な部分を読んでいて、本当の意味での自由な国アメリカを少し理解する事が出来ました。

人を愛することの素晴らしさを教えてくれた作品です

途中、恋人の恵子は苦しい想いをするけれど、私もヨンジェのような人に出会いたいと思いました。

是非映画化してほしいです。

恋をする、人を愛するっていいですね!ストーリー中に何度か出てくるBGMも本当に聴こえてくるようで、曲に合わせてシーンが流れていくのを頭で思い浮かべていました。