西尾維新

囮物語

アニメ傷物語2012年劇場映画化大決定!かつて蛇に巻き憑かれた少女・千石撫子。阿良々木暦に想いを寄せ続ける彼女の前に現れた、真っ白な“使者”の正体とは…?<物語>はうねり、絡まり、進化する!

囮物語 (講談社BOX)囮物語 (講談社BOX)
西尾 維新 VOFAN

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参考レビュー

神は自ら助くる者を助く

完結ではなく結末。が、前述のヒロイン達の物語が少女の青春卒業ものとして完結していたのに対してかなり残酷な結末になっています。そうなってこそ少女の成長物語として撫子の物語も完結するのではないかな~と思ってみたり。

自業自得の彼女を救うのは神(自分)となった自分(神)しかないのではないだろうか。でも終わったワケではない。

自業自得なのがより救われない。。果たして彼女は救われるのか楽しみですね。弱さを、可愛さを武器にして怠惰に処世してきた女の子の哀れな結末。

「なでこスネイク」のヒロイン千石撫子が語り部となっています。これも化物語第2シーズンの特徴であるヒロイン視点のお話。大きな流れでは第2シーズン完結に向けての助走の位置付けでしょうが、撫子の物語は終わってはいない。

化物語のヒロイン中でも屈指の「可愛さ」で人気の撫子ですが一人称の語りも妙な愛嬌があり可愛いのです。

いや、、そもそも救われるワケがない。「神は自ら助くる者を助く」と言う。神様になった彼女は誰も救えない。誰かに助けて貰うのではなく自分で。

西尾節は健在

それぞれのキャラクターに愛があるからこそ細かな心境の変化ひとつひとつまで捉え、理解したうえで「あの」ような結末を導き出したのだと思います。

この化物語シリーズから、どころかアニメから西尾維新を知った人には些かキツイ内容にかもしれません。

戯言の葵井巫女子、紫木一姫しかり刀語のとがめしかり。言わずもがな彼はラブコメ作家ではありません。

目を背けることなく彼女の全てを受け入れてあげてください。この囮物語では千石撫子の可愛い面だけに留まらない魅力の全てが存分に著されています。

ただ可愛い、綺麗だけではない本当の姿。それを表現できる西尾維新はやはりすごい小説家なんだと思います。