落合信彦

ただ栄光のためでなく

世界中のオイル・マンから“ザ・ギャンブラー”と恐れられた一人の日本人。生涯の恩人・槙原との出会いによって浮浪児から這いあがり、一大石油帝国建設を 夢みる佐伯剛。

UCLA時代の親友で、軍人を志願したマイクと、祖国イスラエル防衛に生命を棒げるサイモン。

オイルに自らの人生を託すフエインシュタイ ン。佐伯をめぐるさまざまな人間たちの出会いと友情を、かってないスケールで描く国際ノンフィクション・ノベル。

ただ栄光のためでなく (集英社文庫)ただ栄光のためでなく (集英社文庫)
落合 信彦

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参考レビュー

主人公のように生きてみたい、と思った高校生の頃。

葛飾とニューヨークという地理的なコントラスト、孤児と成功したビジネスマンという時間的コントラスト、著者独特の世界である。

著者の経歴の真偽、実力の真偽については多くの場で疑義が提されているが、そういう事をわきにおいて、ひとつの物語として楽しんでもらいたい作品。

面白いと思う人はとても面白いと感じるはず。旅先で急に読みたくなって書店で何冊目かの本書を買い求めた事もある。

これまでこの本を何度読んだだろうか。

中東、中南米、北米、日本と世界を飛び回る主人公の行動と、自分の価値観のみを座標軸におくその生き方はなんとも魅力的である。

この本に無限の可能性を見た!

人生が下らないという前に、この本を読め。生きた活字というのをこの本で初めて体験した。

「生きる」という事の本質を示している。無知、無関心が蔓延り、全てを腐らせるこの世の中で、こんなにもアグレッシブでドラスティックに生きる人間がいる。

あまりにも大きく、そして、常人では経験し得ない別世界に生きる男の成功、挫折。己の愚かさが胸に沈む。

全てのジャンルにおいて、くだらない作品、物、人間は星の数ほどあるが、彼の知識と実体験から発せられる言葉には、それら全てのものを吹き飛ばすエネルギッシュなパワーが満ち溢れている。